一般財団法人 糧食研究会
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平成18年度一般公募研究・特定委託研究成果報告会を開催
2007年11月29日、港区の品川プリンスホテル・メインタワーにて財団法人糧食研究会主催の研究成果報告会が開催されました。
今回は、平成18年に実施された一般公募研究6件の中の3件と特定委託研究2件の研究成果が報告され、活発な質疑応答がなされました。なお、平成18年度の一般公募研究は12件の応募があり選考委員会で6件が採択されています。

研究成果報告に先立ち、東京大学名誉教授光岡知足先生に「メチニコフ賞を受賞して」と題する特別講演をお願いしました。

腸内細菌の果たす役割の重要性を唱え、ヒトの老化はなぜ起こるかを探求したロシア生まれのノーベル生理学・医学賞受賞者エリー・メチニコフが名著といわれる「長寿の研究−楽観論者のエッセイ(The Prolongation of Life:Optimistic Studies)」を出版したのが1908年、今年でちょうど100年になります。これを記念して国際酪農連盟(International Dairy Federation:IDF)では、フランスのパスツール研究所(The Institute Pasteur)などの協賛を得て今回一回限りのメチニコフ賞を設けました。この賞は、発酵乳、乳酸菌、腸内細菌などメチニコフにゆかりのある学問分野で優れた研究業績を挙げた科学者に授与される世界最高峰の国際賞とされ、微生物学部門、バイオテクノロジー部門、栄養と健康部門の3部門からなり、光岡先生は微生物学部門での受賞です。
東京大学名誉教授光岡知足先生

授賞式は今年(2007年)5月17日モスクワ市で開催されたIDF主催の「発酵乳の製造技術と栄養に関する地域会議」で行われました。
今回の受賞は、光岡先生が「腸内細菌学」という新しいジャンルの学問を世界に先がけて樹立したこと、腸内菌叢のバランスとヒトの健康との関連の重要性を提唱しこの分野及び機能性食品の開発・評価に関する分野で先駆的な研究を行ってきたことなどが高く評価されたものです。光岡先生の受賞は、我が国の腸内細菌に関する研究が世界のトップレベルにあるということを示すものであり、日本の学界にとっても名誉となるものです。
特別講演では「腸内細菌学」の開拓から機能性食品の開発までに至る55年間の光岡先生の研究歴とこの長期間にわたる創造的研究を支えてきた先生の信条、哲学について話をしていただきました。


光岡先生の研究歴(概要)
・1953-1958年 大学院時代:腸内フローラ研究の基礎固め
 文献検索で修士論文と腸内フローラの総説3篇を執筆
 BL寒天培地を開発し、ヒト腸内フローラの特性を発見
 Lactobacillusの分類学的研究とL.acidophilusL.caseiの混同を指摘
 ビフィズス菌をLactobacillusより独立させBifidobacteriumとすることを提案
 ニワトリの腸内に嫌気性菌が最優勢フローラを構成
・1958-1964年 理研入所
 ルーメンフローラの培養のためHungateの嫌気性ロールチューブ法を導入
 ニワトリの腸内フローラの日齢に伴う推移をZbl.Bakteriol.に発表
・1964-1966年 ベルリン留学
 ベルリン自由大学獣医学部食品衛生学研究室へ留学−ドイツ的研究精神の習得
 ヨーグルトの効用を体験
・1966-1970年 光岡学校(産学共同研究)開校
 多菌株接種装置の開発
 腸内フローラの培養・検索法(光岡法)の開発
 ヒトと各種動物の腸内フローラの構成
 Lactobacillus, Bifidobacteriumの分類と生態
 無菌飼育装置の導入と乳酸菌の腸内定着性
 “腸内フローラと健康”(1969)の仮説の提唱
・1971-1980年 腸内細菌の生態学的法則の発見と発酵乳の保健効果
 ヒトの腸内フローラ安定性・個人差・年齢差
 乳児のBifidobacterium菌種・菌型の伝播・定着様式
 ブルガリア百歳長寿者の調査
 新学問分野“腸内細菌学”を開拓し、“腸内細菌の話”(1978)(岩波新書)を上梓
 カラーアトラス“腸内菌の世界”(1980)を上梓
 日本農学賞受賞(1976)「腸内菌叢の分類と生態に関する研究」
・1981-1990年
 癌・難病・遺伝病・老人病患者の腸内フローラ
 発酵乳の効用とその評価法を確立
 日本学士院賞受賞(1988)「腸内菌叢の系統的研究」
・1991-2007年
 オリゴ糖の開発と効用
 機能性食品としての“バイオジェニックス”の提唱
 「健康長寿のための食生活−腸内細菌と機能性食品」(2002)を上梓
 メチニコフ賞受賞(2007)「新学問分野-腸内細菌学-の開拓と機能性食品の開発」

研究成果報告会の演題は以下の通りです。
[一般公募研究]
中部大学 根岸 晴夫氏 「食品の香気物質生成機構及び美味しさ・品質管理へ応用するための基礎的研究」
代表研究者・発表者:
中部大学 応用生物学部 教授 根岸 晴夫氏
北海道大学院 比良 徹氏 「消化管内分泌細胞におけるカゼイン認識機構の解明」
代表研究者・発表者:
北海道大学院 農学研究院 助教 比良 徹氏
静岡県立大学大学院 桑原 厚和氏 「新規短鎖脂肪酸輸送体SLC5及び受容体GPR43,GPR41を介する摂食制御に関する研究」
代表研究者・発表者:
静岡県立大学大学院 生活健康科学研究科 教授 桑原 厚和氏


[特定委託研究]
名古屋大学大学院 松田 幹氏 「乳中に含まれる膜小胞・タンパク質複合体に関する研究」
代表研究者・発表者:
名古屋大学大学院 生命農学研究科 教授 松田 幹氏
千葉大学大学院 下条 直樹氏 「臍帯血単球のサイトカイン産生能を指標とした新生児のProbioticsに対する免疫応答 の解説」
代表研究者:
千葉大学大学院 医学研究員 教授 河野 陽一氏
発表者:
千葉大学大学院 医学研究員 准教授 下条 直樹氏
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